適応障害とは
適応障害という言葉(診断名)は、ニュースなどで聞いたことがある人も多いと思います。
ある社会環境においてうまく適応することができず、様々な心身の症状があらわれて社会生活に支障をきたす状態を言います。
具体的な例で挙げると、学校では不登校、会社では職場不適応、家庭では別居や離婚などといった形であらわれます。
心身の症状としては、不安や恐怖・イライラなど不安症状を中心とする状態、憂うつや喪失感・絶望感など抑うつ症状を中心とする状態、頭痛や腹痛・不眠・疲労感など身体症状を中心とする状態、過剰飲酒や様々な依存症など問題行動を中心とする状態、社会的ひきこもりを中心とする状態に大別されます。
これらはいずれかが目立った状態だったり、いくつかが混在した状態となってあらわれます。
誰でも新しい環境になれば、多かれ少なかれストレスを感じながら、その環境に適応しようと相応のエネルギーを使います。また、たくさんの人に助けられながら徐々に社会適応がなされていきます。
しかし、環境要因や個人的な要因からストレスが過剰に長く続く場合、心身のバランスが崩れて上述したような状態に陥ってしまいます。
うつ病や抑うつ状態との違いは、はっきりとした心理社会的ストレスに対する反応であることです。また適切な対処がなされなければ、適応障害からうつ病や不眠、アルコール依存症などに発展するケースもあります。
適応障害の治療には、まず要因となっている心理社会的ストレスを軽減することが何より大切です。
具体的には環境を調整して適応しやすい環境を整えることや、それが叶わない場合はしばらく休学・休職などをして十分休養をとり、心身のバランスを整えることが必要になってくるかも知れません。
そのご相談とアドバイスを当院では丁寧に行っております。また医療機関ですので薬物療法により心と身体を楽にしていくアプローチも同時に行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。